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2023.03.15

STDを防ぐ

特集

新宿U35ビジネスプランコンテスト結果と性感染症予防薬の開発へ

サムネ用2303
予防会は、性感染症の検査・治療を中心に取り組んでいますが、薬の効かない菌(薬剤耐性菌)の増加による感染症の治療困難化に備えるため、新しい感染症制御法の研究開発導入にも取り組んでいます。特に注力しているのがファージの研究です。

まずは犬や猫の感染症へファージを応用する研究を進め、クラウドファンディングも成功させました。さらに、新宿U35ビジネスプランコンテストに参加し、市場導入を目指しました。

 

新宿U35ビジネスプランコンテストの結果

 

性感染症含め、感染症には、薬の効かない菌、「薬剤耐性菌」の脅威が迫っています。2050年には薬剤耐性菌による感染症の死亡が世界第一位の死因となると予想されています。(1)

そこで、予防会グループの1つである新宿サテライトクリニックの院長を務める北岡を中心として、早稲田大学と協同し、ファージを用いた新しい感染症制御の開発・導入を目指しています。ファージは細菌にのみ感染し、溶かして殺菌する生物です。

ファージの説明2
 

ハナ動物病院太田先生(映画「犬部!」のモデル)や犬と猫の皮膚科村山先生(アジア獣医皮膚科専門医)にもご協力いただき、まずは、犬猫の感染症(膿皮症:犬猫皮膚感染症)に対するファージを用いた治療の実用化を目指すことにしました。そんな中、「新宿U35ビジネスプランコンテスト」(https://www.shinjuku-sda.com/)のフォローを受けることになりました。新宿U35ビジネスプランコンテストとは、今年で5回目となる新宿区のビジネスプランコンテストです。

 

そして、2月7日に公開プレゼンテーションが行われました。

 

結果、入賞することは出来ませんでした。応援していただきましたが、ご期待に沿えず申し訳ございませんでした。入賞者様、おめでとうございます!

 

コンテスト2
 

今後の展望~性感染症予防ファージの導入へ~

 

入賞することは出来ませんでしたが、評価委員(大企業の経営陣)やビジネスコンサルタントから、ビジネスプランについて、ブラッシュアップしていただきました。

ビジネス的(マネタイズ)な観点からは、最初に市場導入を目指すものとして、犬猫感染症へのファージの応用は適切ではないと指摘されました。まずは、予防会の役割を認識し、性感染症制御にファージを導入することがビジネス的には望ましいとご改正いただきました。そこで、犬猫のファージセラピーも研究は続けますが、「性感染症を予防するファージ」の導入を第一に進めます。

性感染症に効果のある薬は抗生物質ですが、細菌叢攪乱や薬剤耐性菌出現の観点から予防的投与が基本的に禁止されています。

一方、ファージは特異性が高いため、細菌叢を攪乱せず、抗生物質の薬剤耐性菌には関与しないので、予防的な投与が可能です。また、性感染症の予防方法は現在、コンドーム着用のみです。

しかし、性感染症は性器同士が接触するだけで感染し、オーラルセックスでも感染するため、挿入の前から、性行為の最初からコンドームを着用していないと完全には感染を防げません。

コンドーム未着用での性行為を防げない状況もあります。性感染症は骨盤内炎症疾患などの重症疾患、不妊や流産に繋がってしまうことから、コンドーム着用以外にも使いやすく、効果のある性感染予防法が必要です。

そこで、ファージの事前服薬による、コンドーム未着用でも可能な、性感染症予防の開発・導入を目指します

 

そのなかでも、まずは「淋菌に対する予防ファージ」の開発を最初に進めていきます。

昨今、梅毒が急増しています。不妊も増加しており、性感染症の対策は社会的な問題となっています。ファージにより、これらを解決できるリソースを提供することを目指します。ご利用者様にいち早くお届けし、性感染症予防に役立ててもらえるように致します。また、研究にご協力をお願いすることもあるかと存じます。

予防会は、この性感染症予防ファージに加えて、現在研究中の犬猫感染症治療ファージや、他の感染症治療ファージなど様々なファージの応用により、性感染症予防・薬剤耐性菌治療両方を解決することを目指します。今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。

ロードマップ2
1) Tackling Drug-Resistant Infections Globally:Final Report, WHO, 2016

記事の執筆


著者情報 新宿サテライトクリニック 院長 北岡 一樹(きたおか かずき)

予防会 新宿サテライトクリニック 院長
早稲田大学招聘研究員

北岡 一樹(きたおか かずき)

三重大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院で研修を行った後、内科勤務しながら、名古屋大学大学院細菌学博士課程へ入学。薬剤耐性菌研究に携わり、博士(医学)取得。
その後、早稲田大学で招聘研究員として研究を開始。同時に、医療法人社団予防会新宿サテライトクリニックで性感染症診療も開始し、現在、院長を務めている。
性感染症について診療だけでなく研究も行っており、ファージを用いた性感染症予防の実現(性感染症予防のゲームチェンジャー)に取り組んでいる。

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